千葉西総合病院医療講演「関節リウマチの最新治療 〜変形を止めるためには〜」まとめ
昨日、地元の病院でやっていたリウマチの講演を聞いてきたのでまとめ。言うまでもないですが、hotokuは医者でもましてやリウマチの専門医でもないので、以下の情報の鵜呑みは非常に危険です。
基本的なこと
- 10年以上放っておいて関節変形が進行すると、手術も難しくなるので注意
- 特に、大きい関節(膝/股関節/肩など)は注意
- 最初の2年が進行度合い大きい
目標
治療にあたっては、具体的な目標を意識することが大事
- まずは、症状(痛み/腫れ)が軽減すること
- 血液検査の結果
- CRP < 0.5(< 0.3が正常)
- 血沈 < 30(< 20が正常)
- 関節破壊が止まること
MTX(メソトレキサートorリウマトレックス)
- 関節破壊を強力に抑制
- 但し、止める訳ではない
- CRP, 血沈が正常でも実は関節破壊が進行してました、という例もあるので注意
- 効かない人も40%くらいいるらしい
生物製剤について
- サイトカインと呼ばれる類の炎症を起こす物質の活動(TNF, IL-6など)をブロック
- どのサイトカインをターゲットにするかで様々な種類がある
- 小さい関節では骨びらん(関節の骨が破壊されて、レントゲンで見ると虫食いになっている)が修復した例もある
- 2年は続ける。その後は、状況を見て
寛解
- 以下の状態になったら寛解
- 関節の疼痛/腫脹が2カ所以下
- 血液検査が正常
- 関節破壊が停止
- MTXでも20%くらいの人が達成出来る
- 生物製剤では進行が酷い人を中心にしたデータでも半年で30%くらい。2年で65%くらい。
副作用
- 副作用の無い薬は無い
- 薬によって服用の頻度が違うのは、薬の体内での活動期間が異なるから。活動期間の短い(服用の頻度が高い)薬の方が、薬をやめてすぐ薬の影響が消えるので副作用が出た時に対処が楽
- 感染症に注意。インフルエンザ/肺炎球菌のワクチンは受けた方が良い