題材の本
金融工学の勉強には、この本を使っている。
Martingale Methods in Financial Modelling (Stochastic Modelling and Applied Probability)
- 作者: Marek Musiela,Marek Rutkowski
- 出版社/メーカー: Springer
- 発売日: 2005/01/30
- メディア: ハードカバー
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この本の良いところは、まぁもちろん殆どは連続時間の確率過程なんだけど、第2章の全部が、離散時間離散状態の市場モデルで金融工学の基本概念を説明することに費やされていること。離散状態離散時間つまり有限集合の上で確率論なので、測度論のややこしい話が入り込む隙も無く、金融工学の概念に頭の使いどころをフォーカス出来る。
- リスク中立確率って?
- 何でリスク中立確率があると無裁定なの?
- 市場モデルの完備性って?完備性とリスク中立確率の一意性がなぜ同じことなの?
みたいな基礎的(簡単という意味ではない)なことが気になる人にはお薦め。これらに加えて、アメリカンタイプのデリバティブの価格付けについても、動的計画法を使って曖昧さ無く説明されている。という訳で、金融工学のもやっとした部分がかなりクリアに理解出来るようになった。