条件付き確率の問題の続き

問題は、「私には2人の子供がいます。一人は男の子で火曜日に生まれました。」という情報の下でもう一人の子供が男である確率は?というもの。正解は1/2ではなく13/27になる。二人子供がいる場合の性別と誕生曜日の組み合わせを全部列挙して((2*7)^2通りある)、その中から少なくとも片っぽが(男&火曜日生まれ)の組み合わせの数(14*2 - 1通りある)を分母にして、少なくとも片っぽが(男&火曜日生まれ)でもう一人も男の組み合わせの数(7*2 - 1通りある)を分子にしたのが答え。

もうちょい問題を単純にして、「私には2人の子供がいます。一人は男の子です。」という情報の下でもう一人の子供が男である確率は1/2でなく1/3になる。これだけでもちょっと気持ち悪い。なんだけど、こう考えたらどうだろう。1)知り合いを400人集める。2)で、コインを2回投げさせる。3)2回とも裏だった人には帰ってもらう。大体100人が帰る。4)この時、残っている人の中で両方表だった人は大体100人いて、それは全体の1/3。

上のどちらの問題の条件付けでも、「一人は(***)です」と言っている時に2人いる子供のうちのどっちが(***)なのかは、指定していない、そして、このことが答の確率が1/2にならない事に決定的に重要である。例えば、「私には2人の子供がいます。上の子は男の子で火曜日に生まれました」という情報なら、もう一人の子が男である確率は1/2になる。また、どちらの問題においても挙げた答えを導く上では「一人は(***)です」の「一人」は確率1/2で他の事項とは独立に選ばれていると仮定されている。そうでないと答えは違ってくる。例えば「私には2人の子供がいます。一人は男の子です。」という言明の「一人は男の子です。」で言及されている奴が確率1で上の男の子ならば、もう一人の子供が男の子である確率は1/3でなく1/2になる。

自然言語は、「少なくともどちらか一方が***」という言明に慣れていないんだな、と思う。